水やりと言えば、点滴灌漑(ドリップ・イリゲーション)
点滴灌漑(Drip Irrigation)って日本ではどれくらい一般的なのだろう?
商業的に導入している農家や商業施設は多いだろうけど、一般家庭ではあまり馴染みがないのではないかと思う。
アメリカではとてもポピュラーな存在で、ホームセンターでは必ず取扱いがあり、種類も豊富。日本のアマゾンを見ると、鉢植えの水やり用に推奨されている例が多いけど、点滴灌漑は家庭菜園や庭全体に張り巡らせて庭木の水やりをするのに大変適していると思う。
私の住む南カリフォルニアは温暖で乾燥地。水を沢山あげてもすぐに蒸発してしまうし、夏は干ばつが続くので、自分の植えた植物に狙って水やりができる"Drip Irrigation" は好まれている。日本でもDIYが普通になってきていて、今後 点滴灌漑が一般住宅にももっと広まるかも知れないので、少し紹介を。
点滴灌漑
まず点滴灌漑とは、ドリップテープやエミッターなどを用いて、時間をかけて植物の根周辺に直接水を与える水やり法のこと。
学校の菜園。野菜の畝に引かれている黒いチューブがドリップテープ。
ドリップテープ。8インチ間隔で穴が開いており、水が染み出すようになっている。
点滴灌漑の構造
基本的な構造は、蛇口にバルブもしくはタイマー、逆止弁、水圧調節、フィルターを取り付け、その先にドリップチューブ(ホース部分)、ドリップテープやエミッター(水をぽたぽた流すヘッド部)を繋げるだけ。
コネクターなどの部品を使用して、複雑なデザインも作ることができる。
点滴灌漑の利点と欠点
点滴灌漑にもやはり、メリットとデメリットがある。節水できるので乾燥地では重宝されるけど、日本の様に降水量が多い地域ではそれよりも時間の節約ができる点が魅力的だろう。
利点
- 広範囲に一度に水やりをできる。(タイマーを使えば自動で。)
- 最低限の水量で効果的な水やりをできる。
- 雑草の発生を抑えられる。(乾燥地だけだろうか?)
欠点
- 導入コストが高め。
- 設置場所に高低差があると水圧を考慮する必要があり、設計が少し複雑になる。
- チューブなどの設備が見えてしまう。(マルチで隠すことはできる。)
点滴灌漑は部品を見ると複雑そうだけど、やってみると意外と簡単なので業者に頼まなくても自分で設営できると思う。かくいう私は庭がないので、授業で実践しているだけなのだが…。いつかやるぞい。
もしアメリカにお住まいで、Drip IrrigationをDIYで設置しようと思われている方がいたら、このウェブサイトを参考にされることをお勧めします!
Drip Irrigationで誰もが引っ掛かる疑問を分かりやすく解説してくれています。