Spring 2017 葉っぱに白い点々…病害虫と管理(IPM)
先日植えたマリーゴールドの様子が良好でない。蕾は多いのに花がなかなか咲かないし、葉っぱに白い点々と黒い粉みたいなものが見える。苗をもらった時から花の蕾が茶色く萎れていたり、健康とは言えない様子だったけど、何かの病気だろうか?
こんな時は大学で教わったIPM (Integrated Pest Management) の出番である。
マリーゴールドの葉。白い点々がある。
茶色く萎んでいる蕾も多い。
農業の授業でも、園芸の授業でも、植物に病気・害虫被害が疑われる時はIPM (Integrated Pest Management) のウェブサイトや本で対処法を調べてみるよう言われる。
IPMとは「統合的病害虫管理」の意味で、人への健康被害と環境・生態系への負担を極力少なくし、病害虫を農薬の限定的な使用や物理的な防除などで最小限に抑える管理手法。病害虫をむやみに駆除するのではなく、それらと上手く付き合う方法と言える。
アメリカでは庭づくりに関しても、サステイナブル(=持続性可能)であることが求められている。日本でも農業の分野においては農林水産省がIPMの普及を推進しているが、園芸分野では未だあまり取り入れられていないと思われる。これから広まるのだろう。
IPMの概要はウィキペディアで。(英語ページの方が詳しい説明あり)
詳しく知りたい方は農林水産省の「総合的病害虫・雑草管理 (IPM) 実践指針」、もしくは農薬工業会の解説をお読みください。
http://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/gaicyu/g_ipm/pdf/byougai_tyu.pdf
さて、今回も授業でもよくお世話になる、カリフォルニア大学のIPMウェブサイトで早速調べた。 植物の病気や害虫、雑草のことなどを花や樹木の種類、症状・被害から検索し、対処法を調べることができる大変便利なウェブサイトだ。
特にカリフォルニア在住の人には強い味方です!
Home Page - UC Statewide IPM Program
マリーゴールドがかかる可能性のある病気の項目を一つずつチェックいく。病気項目の「ウィルス」の症状内にうちのマリーゴールドに見られるものを発見した。正にこれ!
- 症状:植物の成長が遅くなり、葉や花、実などが変形する。ウィルスに侵されている葉には筋や点々、斑等が現れる。葉脈は色が変わり、花は縮んだり、奇形になることがある。
- 対処法:植物を治癒することはできないため、他の植物への感染を防ぐ為にウィルスに侵された株を取り除く。ウィルス耐性がある種類を植えるようにする。
…ということだけど、折角植えたし咲いている花もあるし取り除くことはしたくない。トマトへの影響が心配ではあるが、今更マリーゴールドを抜いたところで土事態にウィルスが蔓延している可能性大…。少し様子を見ようと思う。
調べたものの、うだつの上がらない状況である。(私の判断だけど…)
実はこの鉢には他にも気になることが発生している。それは次回に続く。