丘に咲く、黄色い花
今年の南カリフォルニアでは、あちこちの斜面にきれいな黄色の広がりを見ることができる。菜の花とはまた違った少し淡い黄色で美しい。花の黄色が絶妙に緑と混ざり合っていて、モネの描く風景画のように、点々とした色彩の中に淡いまとまりがあるような印象だ。
その風景を毎日見ていると、あの花はいったい何の花だろう?という疑問が湧いてくる。しかしこの車社会ではいつでも運転中なので写真は撮れないし、凝視もできない。たまに助手席に乗っていても、花があるのは大抵高速道路沿いで、時速100キロ以上で走行しているのでうまく写真に写らない…。そして花は遠い。
カメラを起動している間に通り過ぎてしまう。本当はもっときれいなのに!
そんな苦節一か月を経て、ようやく花の正体が分かってきた。黄色い花は主に2種類。一つはBlack Mustard (Brassica nigra)=クロガラシ。アブラナ科なので菜の花にも似ているけど、それよりも全体的に白っぽく、茎も広がって自由な方向に延びていて可愛い。
もう一つは数日にわたってインターネットで調べるもはっきりしない。何だろう?おそらくMayweed (Anthemis cotura)=カミツレモドキ、若しくはGolden Marguerite (Cota tinctoria)=コウヤカミツレではないかと思う。どなたか分かりますか?
実は写真を撮る機会を逃したり、調べたり、ぼーっとしているうちに二か月が過ぎてしまい、Black Mustardの開花は落着いてきてしまった。現在はこちらの方が花盛り。
庭では雑草として扱われる花も広範囲で群生していたり、適所にあれば素敵に見える。今年も雨が降って来年もたくさん花が咲くと良いな。