園芸のことなど

南カリフォルニアで園芸・農業の勉強中。他のことも書こうと思います。

Spring 2017 病害虫と管理(IPM) その2

トマトと混植しているマリーゴールドに白い点々が出ているという話のつづき。

その鉢には他の問題が発生しているのだ。 その問題によってマリーゴールドがウィルスに感染してしまったのだ、と私は睨んでいる。

 

pohon.hatenablog.com

 

問題というのは、2ミリ位のちっこい虫である。虫や微生物はウィルスの主媒体なのだ。彼らはどう考えても植木鉢に住んでいる。水やりをする度に数匹ふわふわーっと飛んで、また土に戻っていくのだった…。

ちょっとずつ増えている気もするし、気になるので彼らのこともカリフォルニア大学のIPMウェブサイトで調べた。

Home Page - UC Statewide IPM Program

 

おそらくコバエの一種と思われるので、今回は虫の項目からハエと蚊カテゴリー、「不快なハエ類」を検索。(不快じゃないハエ類がいるのか?)

見たくないけど一つずつチェックし、「キノコバエ(Fungus gnats)」にたどり着いた。

 

  • 特徴:成虫は1.5~3ミリ。見た目は蚊に似ており、細い足を持つ。翅は薄いグレー若しくは透明。あまり飛ばず、植木鉢付近などに留まっていることが多い。メスは有機物の残骸や有機用土に卵を産み付ける。
  • 被害:成虫は見た目に不快なだけで、植物にダメージを与えることはない。幼虫が増えすぎると根に被害が出ることがある。しかし多くの場合、キノコバエによる被害よりも、土の排水性が悪いことで根が不健康な状態になっており、そのせいで植物が弱っている。
  • 対処法:水分の過多と有機物をなくすことがキノコバエを減らす鍵である。土の排水性を高める。水をやり過ぎない。有機肥料を使用しない。トラップを仕掛けるのも手である。

 

ルーペがないので詳細が確認できないが、植木鉢の住人はこいつだ!基本的には気にしなくて良さそうなので一安心。

やはり、昨年買った有機培養土が良くなかったのだ。パッケージに騙されてはいけない。今度から安定のE.B.Stoneの培養土しか買わないことに決めた。土は3月の植えつけ時に軽石を入れて改良し、水はけが格段に良くなったので喜んでいたのだが、それでも保水性が高いとは残念だった。もっと軽石を増やすべきなのか?有機肥料はやめられないので諦めるしかない。トラップ…検討します。

 

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結局軽石を少し足した。ついでに支柱。葉っぱは点々模様だが、花は咲いているマリーゴールド。

 

このように植物の被害などを観察することがIPMでは第一で、植物に打撃的な被害がない場合は見守ったり、最小限の対処に留めることを奨励している。この姿勢がとっても共感できる。

それは肥料でも同じことで、たとえ有機肥料であっても使いすぎたら植物にも吸収されずに水に溶けて外に流れてしまう。それが他の生態系に影響を及ぼすこともある。なので、すべてにおいて適量、適時が大切なのだ。

見極めが難しいけど、日々勉強。頑張ろうと思う。